概要
高い競技レベルを目指すアスリートにとって、練習時間の確保は重要な問題である。
有限な時間のなかで、日中仕事に没頭する社会人アスリートの多くが、練習時間を朝にシフトするのは広く一般的な話である。
また、近年の成功者達のビジネス書ではしばしば朝活の有効性が取り上げられ、その素晴らしさを布教している。
本投稿では、2020年6月になって朝練を試みた実験者の体験から、その有効性を評価する。
キーワード:朝練、在宅勤務、頭痛、日中の生産性がクソ悪い、夜が起きてられない
目次
1 実験環境
実験者の環境及び状況として下記が挙げられる。
- 4月よりコロナウイルスの影響で在宅勤務が高頻度で行われる。
- 5km県内に運動強度高めの峠がある。
- トライアスロン歴が7年。そろそろ殻を破りたい。
- 学生の頃より「夜型」
朝練採用は、飛躍的な実力アップを実現するための運動量の確保といった目的が大きい。これまで、気が向いたときに一気にトレーニングを行うのが主流であったが、朝練を習慣づけることで、コンスタントに練習しTSS(トレーニング・ストレス・スコア)を上げていく。
高頻度の在宅勤務により通勤時間分が捻出できるため、起きる時間によっては1~2時間程度の練習時間が確保できる。
課題としては、学生の頃より夜型であり、習慣として日々深夜0時前後まで起きて7時過ぎに起床するといったサイクルであった。就寝と起床の時間をそれぞれ1時間半程度前倒しし、朝練シフトの構築に挑む。
また、練習の舞台となるのが、自宅から5km程度離れた場所に位置する、県道37号線(高鈴山)である。
高鈴山の走行動画
2 練習内容
朝練(6月1日)は下記スケジュールでサイクリングを行った。
起床 6:00
自宅出発 6:15
峠麓到達 6:30頃
峠一往復 7:00頃
自宅到着 7:15頃
なお、ここ最近、尻の擦れによるできものが酷いので、シッティング禁止でのライドとする。
3 実験結果
朝練の結果をまとめる。
峠の区間:5.7km 325mUP
平均心拍:152bpm、平均パワー:226W、所要時間:19分58秒
坂一往復約30分ということが分かったので、時間に余裕がある際は、2往復目にトライするのも一興であると感じた。
4 考察
朝練の良いところ悪いところを挙げる。
良いところ ①一日のスタートダッシュが決められる
出社前にトレーニングが済んでいると、心拍数、気持ちのノリ共に良いコンディションで午前中の業務に取り組める。
良いところ ②仕事終わりに「運動しないといけない」というマインドにならない
朝練をしない場合、帰宅後疲れた状態でローラー台やランニング等のメニューをこなす必要がある。仕事による疲れ具合によっては、「運動なんかしてられない!」といった状態にもなるので、朝のうちに済ましておくと気が楽。
良いところ ③気象環境、交通状況が快適
夏場では、比較的涼しい中でトレーニングできるため目的のトレーニング効果を得やすい。ただし、夏場の暑さに慣れる練習がしたい場合は不向き。
また、通勤ラッシュが始まる前に練習を完了できるため、事故リスクを下げることが可能。ただし、早朝の峠などは車が猛スピードで走っている場合もあるので油断は禁物である。
悪いところ ①運動強度を見誤ると、日中頭痛に悩まされる
朝に心拍数を上げすぎると、日中頭痛に悩まされる(実験者は6月2日に実際に悩まされた)。朝に可能な限り高い運動強度で練習するのはあきらめて、時間を決めて淡々と練習するのがよい。
少しもの足りないくらいにしておいて、仕事後余力があれば、晩の練習に持ってくるといった方針が正解かもしれない。
悪いところ ②不慮のアクシデントに見舞われると遅刻のリスクが高い
追突、落車等あって自走困難となると会社に遅刻する確率が高くなるため、ぎりぎりな時間設定はご法度である。また、いざというときのためにスマートフォン等の通信機器を持参するのはマストである。
悪いところ ③夜遅くまで起きてられない
朝早く起きる分、夜早く眠くなる。なんなら、定時間際は疲労でなかなかの眠気だったりする。
実験者は起床時刻を1時間強早めただけで、就寝時間が2時間早くなった。
夜型の人間が急に朝練を始め、強度を見誤ると、トータルとして一日の貴重な時間が減るようだ。
5 朝練のネットの評価
カスタマーレビュー
★★★★☆ 6
5つ星のうち 3.8
★★★★☆ パワーメータと心拍計必須 (27歳男性)
平日のトレーニングボリューム確保できますが、パワーメータと心拍計を注視して、朝練中頑張りすぎないようにしないといけませんね。。。
★★★★★ 生活リズムが整う (27歳男性)
夜間だらだらYoutube等見て夜更かししていたのが、改善されました。
★☆☆☆☆ 追い込みすぎて大失敗 (27歳男性)
朝練始まってしばらくするとハイになってきたので、坂をガシガシ漕いだら日中頭がガンガンしました。
★★★★★ 朝の新鮮な空気 (27最男性)
涼しいうちに静かな峠を登っているとなんだか気持ちが良かったです。
★★★★☆ 朝飯がうまい (27歳男性)
一練習終えた後の朝ごはんがうまい。朝からカレー2杯はいけます。
★★★★☆ 朝の時間にゆとりが持てる (27歳男性)
これまでぎりぎりまで寝て出社だったのが、朝練のおかげで時間にゆとりを持ててる気がします。追い込みすぎて練習後に2度寝するのに注意ですね、
カスタマーの画像
6 まとめ
朝練を実施してみた。まずは3日坊主を目指したい。