概要
近年、ランニングブームにより市民ランナーの数は増加傾向にある。全国各地で様々な距離、レギュレーションのマラソンの大会が開催され、ブームを後押しすると共に地方の活性化の役目を果たしている。 本投稿では、茨城県北部のひたちなか市で開催される勝田マラソンにてサブスリー達成を目指して走行した結果をまとめる。
キーワード:勝田マラソン、完走いも、サブスリー、後半型
1 背景
過去12回のマラソン参加(ハーフマラソン1回、フルマラソン10回、ウルトラマラソン1回)している実験者が、13回目のターゲットと選んだのは、勝田マラソンである。
本大会は、10:30分出走であるため関東圏から比較的アクセスがしやすい点、コース全体を通して比較的フラットであるため人気が高い。2019年も10000人以上のランナーが本大会のフルマラソンの部に参加した。
実験者の目標は、グロスタイム3時間切り、すなわちサブスリーである。おととし以来達成できていないこの課題に挑戦した結果を下記にまとめる。
2 実験準備
2.1 練習
実験者の1月1日からマラソン前日までの累計トレーニング量は下記のとおりである。
スイム | 7.9km |
バイク | 248km |
ラン | 50.8km |
トライアスリートらしくスイム、バイク、ランを全体的に練習している。
ランの練習は、ジムのトレッドミルを用いた練習が主体となっていた。しかし、ジムのトレッドミルは1回30分しかプレイできない制約があったため、15%インターバル練習法1)を編み出し、練習を積んだ。
1)15%インターバル練習法・・・トレッドミルの傾斜を15%に固定し、インターバル練習を行うもの。心肺機能、筋肉共に短時間で高強度の追い込みが可能となる。
2.2 装備
当日は、トライアスロンウェアを着用し、後部3つのポケットにゼリー系補給食×2、ソルティライチのパウチ×1を格納し走行した。
エイドステーションでの補給は一切行わず、初期搭載の補給食、ドリンクですべての補給を賄った。
その他、当日の寒さ対策は十分に行い、手袋とゴミ袋製ポンチョも着用した。
2.3 走行戦略
実験者は、前半に実力以上の走りをしてしまい後半に極端な失速をするレース展開が多い。
本レースでは、過去の失敗から「後半追い上げ型」のレース展開を強く意識してレースに臨む。具体的な目標ペースは下記のとおりである。
区間 | 目標スピード | 累計タイム |
0~10km | 1km4分30秒 | 0時間45分00秒 |
10~20km | 1km4分15秒 | 1時間27分30秒 |
20~42.195 | 1km4分00秒 | 2時間56分18秒 |
3実験結果
実際に走行した結果、グロスタイム2時間58分でありサブスリーを達成することができた。下記に、ペースの推移を示す。
4 考察
Fig.3より、後半追い上げ型のペースメイクは実現できたといえる。
序盤を遅いペースで走行し、20km地点で速度を1km4分ペースに上げて粘れるところまで粘った。これが実現できたのはトレッドミルによる15%インターバル練習法で脚力と心肺機能が強化できたからだと推察する。
しかし、レース終盤の4km程度は1km4分30秒程度に失速した。
これは、当日の風向が東北東であり、この区間は強い向かい風となったためである。また、本レースでは、いつも使用している「経口補水液ゼリー」を「ソルティライチ」に変更し、水分補給を行った。この結果、レース後半で脚が攣りかけたため、最後のスパートが思うようにいかなかった。
今後の展望としては、①水分補給の方法を「経口補水液ゼリー」に戻すこと、②前半のペースをやや上げることが考えられる。
トレッドミルによる15%インターバル練習法も効果が実証できたため、有用なトレーニングメニューの一つとする。
5 まとめ
勝田マラソンを走った。無事に完走して、2度目のサブスリーを達成できた。楽しかった。
以上