佐渡トライアスロン2026参戦記~練習量減少下におけるロングディスタンスのレース戦略と考察~

2026年9月、佐渡国際トライアスロン大会Aタイプに出場した。

筆者にとって佐渡Aタイプは2019年、2023年に続く3回目の出場であり、ロングディスタンスへの出場は3年ぶりとなる。

今回の特徴は、大会前1年間の練習量が過去2大会と比較して大幅に少なかったことである。

特にバイクおよびランの年間練習距離は、2023年大会前の約4割まで減少していた。

一方、競技結果は11時間44分01秒、総合117位となった。スイムが4kmから2kmへ短縮されたため総合タイムの過去大会との単純比較はできないものの、ランは4時間06分55秒となり、過去3大会で最も良い結果となった。

本記事では、2019年および2023年のデータと比較しながら、練習量、ペース配分、補給、機材、移動手段等について整理し、今回の結果に寄与した要因について考察する。

 

1.背景

佐渡国際トライアスロン大会Aタイプは、通常スイム4km、バイク190km、ラン42.2kmで構成されるロングディスタンスのトライアスロンである。

筆者は2019年、2023年に同大会へ出場しており、今回は3回目の出場となった。

まず、大会前1年間の練習距離を比較する。

表1 大会前1年間の練習距離

種目 2019年 2023年 2026年
スイム 72.0km 23.8km 7.8km※
バイク 5635.5km 4204.7km 1654.1km
ラン 606.5km 628.8km 244.0km

※2026年は時計を使用できないプールでの練習が記録されていないため参考値。

2026年のバイク練習距離は2023年比約39%、2019年比約29%である。

ランについても2023年比約39%、2019年比約40%となった。

したがって、少なくともバイクおよびランについては、過去2回より大幅に少ない練習量で大会に臨んだことになる。

一方、過去2回の出場によって佐渡のコース特性やロングディスタンスにおけるペース配分について一定の経験が得られている。

特に2019年は、バイク終了後のランで大幅に失速した。

2023年はペース配分等を見直し、

ランを4時間36分19秒まで改善した。

これらを踏まえ、2026年は絶対的な競技能力だけではなく、保有する体力を競技終了まで適切に配分することを重視した。

佐渡トライアスロン大会前1年間の相対練習量。2023年を100%とすると、2026年はバイク39%、ラン39%
図1 大会前1年間の相対練習量(2023年=100%)

2.走行戦略

練習量が過去大会より少ないことを考慮し、各種目とも単独でのタイム短縮ではなく、後続種目への余力を確保することを基本方針とした。各種目の目標を以下に示す。

表2 各種目の走行目標

種目 目標 基本方針
スイム 4km/1時間30分(2分15秒/100m) 余計な体力を消耗せずバイクへ移行
バイク 平均29km/h、平均170W程度 速度ではなく出力を指標とし、ランへの余力を確保
ラン 6分00秒/km 序盤から一定ペースを維持し、大幅な失速を防止

2.1 スイム

通常の4kmで実施されることを前提として、目標タイムを1時間30分とした。目標ペースは2分15秒/100mである。

スイムでは積極的なタイム短縮を狙わず、バイク以降への疲労を抑制することを優先した。

なお、大会前日は試泳を実施しなかった。代わりに自転車を数km走行するとともに数kmのウォーキングを実施し、身体を軽く動かしながら各種センサ類の動作確認を行った。

2.2 バイク

目標平均速度は29km/hとした。

ただし、速度は勾配や風向等の外的要因によって大きく変化するため、平均パワー170W程度を走行強度の目安とした。

佐渡のバイクコースには登坂、ダウンヒル、海岸線等が含まれ、区間によって走行条件が大きく変化する。このため、平均速度を維持するために過度な出力を発生させることは避け、ラン開始時に一定の余力を残すことを基本方針とした。

また、今回はDHバーを使用せず、通常のロードバイクとして走行することとした。

2.3 ラン

目標ペースは6分00秒/kmとした。

単純計算ではフルマラソン4時間13分程度に相当する。

2019年大会ではバイク終了後のランで大幅に失速した経験があるため、序盤のタイムを優先せず、42.2kmを通して大幅なペース低下を発生させないことを重視した。

また、エイドステーションについては積極的に利用し、給水、補給および身体冷却を優先する方針とした。

3.走行結果

2026年大会の総合タイムは11時間44分01秒となった。

総合順位は117位、男子総合112位、男子30~34歳10位であった。

スイム順位は574位であったが、バイクおよびランを経て、最終的に総合117位となった。ランパート順位は97位であった。

各パートの公式記録および過去2大会との比較を表3に示す。

表3 佐渡トライアスロンAタイプにおける過去3大会の公式記録

項目 2019年 2023年 2026年
スイム 1:37:37 1:27:01 0:44:41※
バイク 6:25:08 6:22:05 6:46:26
ラン 6:43:33 4:36:19 4:06:55
総合 14:49:46 12:31:20 11:44:01※

※2026年はスイムが4kmから2kmへ短縮されたため、スイムおよび総合タイムは過去大会と直接比較できない。

3.1 スイム

2026年大会は風および潮の影響により、スイムコースが4kmから2kmへ短縮された。また、スタート時刻は当初予定されていた6:00から6:30へ変更された。

公式スイムタイムは44分41秒、スイム順位は574位であった。

2kmとして単純換算すると約2分14秒/100mとなり、事前に設定していた2分15秒/100mと概ね一致した。

Garminでは距離2191m、タイム46分03秒、平均ペース2分06秒/100mを記録した。

コース短縮によって選手密度が高く、他選手との接触が多いスイムとなった。通常の4kmと比較して距離は短かったものの、集団内で自由に泳げない区間が多かった。

一方、競技中に海中で縞模様の魚を確認するなど、周囲を見る余裕もあった。

スイム終了時点で大きな疲労感はなく、バイクパートへ移行した。

佐渡トライアスロン2026年のスイムサマリー
図2 佐渡トライアスロン2026年のスイムサマリー

 

3.2 バイク

公式バイクタイムは6時間46分26秒、バイクパート順位は177位であった。

Garminでは距離187.91km、タイム6時間43分23秒、平均速度28.0km/hを記録した。

主要な走行データを以下に示す。

表4 2023年および2026年のバイク走行データ

項目 2023年 2026年
Garmin距離 187.62km 187.91km
Garminタイム 6:19:28 6:43:23
平均速度 29.7km/h 28.0km/h
平均パワー 158W 148W
NP 175W 164W
平均ケイデンス 83rpm 79rpm
平均心拍数※ 142bpm 137bpm

※2023年はHRM-Pro胸ベルト、2026年はForeAthlete 945の光学式手首心拍を使用しており、測定条件が異なるため単純比較はできない。

2026年は目標平均速度29km/hに対して28.0km/h、目安としていた平均パワー170Wに対して148Wとなった。

2023年と比較すると、平均パワーは10W、NPは11W低く、公式バイクタイムは約24分遅かった。

競技中は向かい風および横風の影響を受ける区間があった。向かい風区間では速度維持を目的とした過度な出力増加を避け、横風区間では通常のブラケットポジション等を使用し、安定した走行を優先した。

また、水を適宜ヘルメット上部からかけ、身体の冷却を行った。

ホテル万長付近では家族から応援を受け、競技継続の力となった。

バイクパートでは、片脚でペダリングするパラアスリートと同じコースを走行する場面があった。その姿を見て自身も奮起させられた。

3回目の佐渡であり、過去2大会よりも周囲を見る余裕があった。海岸線を中心とした佐渡一周の景観は非常に印象的であった。

一方、複数のトンネルでは前照灯を装備していなかったため、内部の視認性が低かった。この点は次回への装備上の課題となった。

佐渡トライアスロン2026年のバイクサマリー
図3 佐渡トライアスロン2026年のバイクサマリー

 

3.3 ラン

公式ランタイムは4時間06分55秒、ランパート順位は97位であった。

Garminでは距離42.00km、タイム4時間07分31秒、平均ペース5分54秒/kmを記録した。

目標としていた6分00秒/kmに対し、公式タイムから算出した平均ペースは約5分51秒/kmとなった。

主要データを2023年と比較する。

表5 2023年および2026年のラン走行データ

項目 2023年 2026年
Garmin距離 41.97km 42.00km
Garminタイム 4:36:25 4:07:31
平均ペース 6:35/km 5:54/km
平均心拍数※ 138bpm 141bpm
平均ケイデンス 168spm 167spm
平均ストライド 0.91m 1.01m

※2023年と2026年では心拍数の測定方法が異なるため単純比較はできない。

バイク終了後は目標ペース付近でランを開始した。

その後も2019年大会のような大幅な失速は発生せず、42.2kmを通して走行を継続することができた。

ラン中は基本的にすべてのエイドステーションへ立ち寄り、給水および身体冷却を実施した。補給内容については第4章で詳細に考察する。

周回コースでは家族から複数回応援を受け、レース後半を走る力となった。

また、ランパートでは車いすで競技を続けるパラアスリートを目にする機会があり、その姿を見て自身も奮起させられた。

佐渡トライアスロン2026年のランサマリー
図4 佐渡トライアスロン2026年のランサマリー

 

4.考察

今回の結果および大会期間中に得られた知見について、機材、移動手段、家族による応援、補給およびペース配分の観点から考察する。

4.1 ロードバイク+DHバーの是非

筆者は今回、DHバーを使用せず、通常のロードバイクとしてバイクパートを走行した。

佐渡Aタイプのバイクコースは約190kmと長く、平坦区間では空気抵抗低減の観点からDHポジションの有効性が高いと考えられる。一方、登坂、コーナーが連続する下り、強風の影響を受ける海岸線等も含まれており、コース全体をDHポジションで走行できるわけではない。

今回の走行では、特に登坂、ダウンヒルおよび強い横風を受ける区間において、ブラケット、下ハンドル等を状況に応じて使用でき、横風時にも安定性を確保しやすかった。ブラケット、下ハンドル等を状況に応じて使用でき、横風時にも安定性を確保しやすかった。

一方、平坦路および向かい風区間では空気抵抗の影響が大きく、DHバーを使用できないことによる不利も認められた。今回の平均速度は28.0km/hであり、目標としていた29km/hには到達していない。ただし、平均パワーも目安としていた170Wに対して148Wであったため、平均速度未達の原因をDHバーの有無だけに求めることはできない。

以上から、今回の結果のみをもって「佐渡ではDHバーが不要」と結論づけることは適切ではない。

現時点では、DHバーなしのロードバイクでも佐渡Aタイプを十分走行可能であり、登坂、ダウンヒル、横風区間では操作性の利点がある。一方、平坦路や向かい風では空力性能に改善余地があると考える。

したがって、次回に向けてはロードバイク本来の操作性を維持しつつ、平坦区間でDHポジションを利用できる構成について引き続き検討する。

2026年佐渡トライアスロンのバイクパートをDHバーなしのロードバイクで走行する様子
図5 2026年大会におけるバイク走行状況(使用車両:GIANT TCR ADVANCED PRO 0 DISC)

 

4.2 アストロマンバスVSマイカー

佐渡トライアスロンでは、大会期間中の競技者輸送手段としてアストロマンバスが運行されている。

筆者は過去2回の出場ではアストロマンバスを中心に移動しており、今回も大会前日の選手登録後からホテルまでの移動、および大会当日早朝のホテルから大会会場までの移動に利用した。

一方、今回は家族が同行しており、島内移動用として自家用車を持ち込んでいた。このため、アストロマンバスとマイカーの双方を利用することとなった。

実際に両者を利用した結果、競技者側の利便性についてはマイカーの方が高いと感じた。

特に課題となるのがレース終了後の移動である。

アストロマンバスへ自転車を積載する場合、輪行袋への収納が必要となる。ロングディスタンス完走後に自転車を分解し、輪行袋へ収納する作業は競技者にとって負担が大きい。

また、筆者が所有するSCICON AeroComfortのような大型輪行バッグの場合、競技中の保管場所についても考慮する必要がある。大会会場へ事前に持ち込んで保管することは難しく、家族からレース終了後に受け取る場合も、家族側に大型バッグを運搬してもらう必要がある。

さらに、競技終了後の疲労した状態で輪行作業を行うことによる、車体損傷のリスクも考慮する必要がある。

今回は当初、レース終了後もアストロマンバスを利用する計画としていた。しかし、輪行バッグの受け渡し等を考慮した結果、最終的には家族の自家用車へ自転車を完成車状態で積載し、ホテルへ移動した。

この方法ではレース終了後の自転車分解および輪行作業が不要となり、移動に要する作業を大幅に削減できた。

以上から、現状の運用条件では、家族等が自家用車で同行する場合、レース終了後の移動についてはマイカーの利便性が高いと考える。

一方、大会運営上、会場周辺の交通量抑制等を目的として公共交通や大会バスの利用を促進することには合理性がある。

そのため、単純にマイカー利用を推奨するのではなく、アストロマンバス側の利便性を向上させることが有効と考える。

例えば、レース終了後の便について、自転車を輪行袋へ収納せず完成車状態で積載できる輸送方法が導入されれば、競技者の作業負担は大幅に低減する。

競技者にマイカー利用の抑制を求めるだけではなく、「マイカーを使用しない方が容易である」と感じられる輸送システムとなれば、アストロマンバスの利用価値はさらに高まると考える。

2026年佐渡国際トライアスロン大会アストロマンバスのフリー乗車券
図6 2026年大会アストロマンバス フリー乗車券

 

4.3 TRLBucket – Comp – One Hundred SLの有効性

今回のランパートでは、日射対策としてTRLBucket – Comp – One Hundred SLを使用した。

ロングディスタンスのランでは長時間にわたり屋外を走行するため、頭部および顔周辺への直射日光を低減することを主目的として採用した。また、佐渡では風の影響を受けることも想定されるため、あご紐によって帽子を固定できる点も選定理由の一つである。

実際に使用した結果、広いつばによる日射遮蔽は有効であった。特に日射が強い条件では、一般的なランニングキャップよりも広いつばにより、頭部、顔および首周辺を広く覆うことができ、ロングディスタンスに適した装備と考える。

また、今回のランでは強い向かい風を受ける区間があった。

通常の状態では広いつばが風を受けやすいものの、あご紐によって脱落を防止できた。さらに、つばの左右を上方へ変形させ、テンガロンハットに近い形状とすることで、通常状態よりも風の影響を低減して走行することができた。

これは事前に想定していなかった使用方法であったが、日射条件と風向に応じて形状を変更できることは、本製品の利点の一つと考える。

さらに、応援者から競技者を識別するための目印としても有効であった。

トライアスロンのランコースでは多数の競技者が同時に走行しているため、ウェアのみでは遠方から個人を判別しにくい。今回使用した帽子は形状に特徴があり、家族が筆者を発見する際の視認性向上にも寄与した。

以上から、本製品について今回確認できた主な利点は、日射遮蔽、強風時の固定性、形状変更による風への対応、応援者からの視認性の4点である。

今回の使用条件では大きな問題は認められず、次回のロングディスタンスでも継続使用する予定である。

ランパートにおけるTRLBucket - Comp - One Hundred SLの使用状況
図7 ランパートにおけるTRLBucket – Comp – One Hundred SLの使用状況(通常状態)

 

4.4 家族と参加する場合の行動計画

今回は妻、娘、義母が同行し、競技参加と家族旅行を並行して実施した。

ロングディスタンスでは競技時間が長く、大会前日にも選手登録、競技説明会、バイク預託等が必要となる。このため、家族全員が競技者と常に同一行動を取ることは、特に幼児を含む場合には負担が大きいと考えた。

そこで今回は、競技者の準備、家族の観光、子供の休憩および応援を分離し、必要な場面のみ行動を合わせることを基本方針とした。

大会前日は家族で観光した後、バイク預託に合わせて義母とランコース周辺の応援地点を下見した。この際、応援地点だけでなく路線バスの乗り場および時刻も確認した。

一方、妻は娘の昼寝に対応し、その後は筆者より先にホテルへ移動した。筆者は選手登録、競技説明会、GPS受け取り等を終了した後、アストロマンバスでホテルへ戻った。

大会当日は、家族がホテル万長付近でバイクパートを応援した。その後は競技観戦を継続するのではなく、尖閣湾等の観光を実施した。

観光後は自家用車でランコース周辺へ移動し、アミューズメント佐渡付近に駐車して複数回のラン応援を行った。

16時頃の応援を最後に、娘と義母は路線バスでホテルへ移動し、妻のみが会場周辺に残った。

このように、家族全員が競技開始から終了まで観戦するのではなく、観光、休憩および応援を組み合わせることで、家族側の拘束時間を抑えながら複数回の応援が可能となった。

また、競技者側から見ても、バイクおよびランで家族から複数回の応援を受けることができ、競技を継続するうえで大きな力となった。

以上から、幼児を含む家族と佐渡トライアスロンへ参加する場合には、競技者を中心として全員の行動を組み立てるのではなく、競技者と家族が別行動できる時間をあらかじめ設定し、応援地点のみ合流する方式が有効と考える。

特に、前日までに応援地点、駐車場所、路線バスの乗降場所および時刻を確認しておくことは、当日の移動を円滑にするうえで有効であった。

一方、今回の運用にも改善点があった。

妻はフィニッシュを見るため最後まで会場周辺に残ったものの、フィニッシュ地点への移動経路を十分に確認していなかったため、筆者のフィニッシュには間に合わなかった。

したがって次回は、ラン応援地点だけではなく、「最後の応援後に誰が、どの経路で、いつフィニッシュ地点へ移動するか」まで事前に決めておく必要がある。

これは次回への改善項目とする。

2026年佐渡トライアスロンにおける選手と家族の行動フロー
図8 2026年佐渡トライアスロンにおける選手と家族の行動フロー ※スイムスタートは6:00から6:30に変更

 

4.5 GPSレンタルの有効性

今回の大会では、競技者の位置情報を確認するためGPS端末をレンタルした。

ロングディスタンスでは競技者が広範囲を長時間移動するため、応援者が競技者の通過時刻を正確に予測することは難しい。特に佐渡Aタイプのバイクパートでは島内の広い範囲を走行することから、GPSによって競技者の現在位置を確認できることは、応援計画を立てるうえで有効と考えた。

実際にGPSによる位置情報の取得自体は有効であり、競技者の現在位置を把握する手段として有用であった。

一方、今回初めて佐渡で応援した家族にとっては、画面上に表示された競技者の位置と、自分たちの現在地および応援地点との位置関係を直感的に把握することが難しかった。そのため、GPSをレンタルしたものの、家族側では十分に活用することができなかった。

これはGPSによる位置情報の精度そのものではなく、応援者側がコースおよび島内の地理をどの程度把握しているかによって、得られた位置情報の有用性が変化するためと考える。

例えば、「競技者が現在○○付近にいる」という情報だけではなく、事前に設定した応援地点に対して「あと何km」「予想到着まで約何分」といった形で確認できれば、初めて佐渡を訪れる応援者でも活用しやすい。

以上から、GPSレンタルそのものはロングディスタンスにおける応援支援手段として有効であり、次回も利用する価値があると考える。

ただし次回はGPSをレンタルするだけではなく、応援地点を事前に家族と共有し、GPS上の競技者位置と応援地点を関連付けて確認できるよう準備することを改善項目とする。

4.6 ウエットスーツの更新判断

今回使用したウエットスーツは2014年に購入したものであり、約12年間にわたり使用してきた。

大会前に状態を確認したところ、経年劣化による亀裂が複数箇所に認められ、一部では最大10cm程度まで進展していた。いずれも生地を完全に貫通して素肌が見える状態には至っておらず、今回の大会では使用可能と判断した。

実際の競技ではウエットスーツに起因する大きな問題は発生せず、スイムを完了することができた。

なお、今回はスイムが2kmへ短縮されており、通常の4kmを使用した場合については評価できない。

一方、ウエットスーツは浮力の確保だけでなく、保温および身体保護にも関係する装備である。特にロングディスタンスでは長時間使用するため、競技中に亀裂が拡大するリスクを考慮する必要がある。

また、今回問題なく使用できたことは、次回も同様に使用できることを保証するものではない。

以上から、「まだ使用できるか」ではなく、「競技中に損傷が進展しても問題ない状態か」という観点で更新時期を判断する必要があると考える。

今回の大会をもって本ウエットスーツの使用を終了し、次回のロングディスタンス出場に向けて新しいウエットスーツへ更新する予定である。

4.7 補給とペース配分

今回の結果を過去2大会と比較した際、最も特徴的なのは、大会前1年間の練習量が大幅に減少していたにもかかわらず、ランを大きく崩すことなく競技を完了できた点である。

2026年のバイクおよびランの年間練習距離は、2023年の約39%であった。一方、ランの公式タイムは2023年の4時間36分19秒から4時間06分55秒へ約29分短縮した。

この結果について、補給とバイクパートにおけるペース配分の観点から考察する。

4.7.1 補給

大会当日の朝食はホテル万長で摂取した。ご飯、鮭、卵、肉、野菜等を含む朝食を全体の8割程度摂取し、スイムスタート前には大会から支給されたアミノバイタルの錠剤を水で摂取した。

バイクスタート時には、マグオン2個を溶かしたボトル1本と水のみのボトル1本を搭載した。

バイクパートで摂取した主な補給物を表6に示す。

表6 2026年バイクパートにおける主な補給

補給物 摂取量・使用方法
マグオン 3個(2個はボトルに溶解、1個はジェルとして摂取)
エネ餅 5個
スポーツようかん 3本※
アクエリアス 3本
適宜補給

※スポーツようかんのうち1本はコーヒー味(カフェイン入り)を摂取

水については飲用だけでなく身体冷却にも使用し、感覚的には補給した水の7割程度をヘルメット上部から身体へかける用途に使用した。バイクパートではコーラは摂取しなかった。

ランパートでは、5km、15km、25km付近のエイドステーションでバナナをそれぞれ1本程度摂取した。

また、基本的にすべてのエイドステーションへ立ち寄り、水浴びによる身体冷却とコップ1杯程度の水分補給を行った。飲料は麦茶、スポーツドリンク、コーラを状況に応じて摂取した。ランではバナナ以外の固形物およびゼリーは摂取しなかった。

2019年大会では、ランパートで固形物をほとんど摂取できず、スイカを多く摂取した記憶がある。その後ランペースは大幅に低下し、公式ランタイムは6時間43分33秒となった。

これに対して2026年は、バイクパートで予定していた補給をほぼ消化したうえで、ランに入ってからもバナナおよび飲料を継続して摂取することができた。

単一の大会結果から補給内容とランタイムの因果関係を断定することはできないが、ロングディスタンスでは「何を持つか」だけでなく、バイクからランまで継続してエネルギーおよび水分を摂取できる状態を維持することが重要と考える。

4.7.2 ペース配分

2026年のバイクにおける平均パワーは148W、NPは164Wであり、2023年の平均158W、NP175Wより低かった。

公式バイクタイムについても、2023年の6時間22分05秒に対して2026年は6時間46分26秒となり、約24分遅かった。

一方、ランは2023年の4時間36分19秒から2026年の4時間06分55秒へ約29分短縮した。

この関係だけをもって、バイク出力を低下させたことがラン短縮の原因であるとは断定できない。大会ごとに気温、風向、コースコンディション等が異なり、心拍数についても測定条件が異なるためである。

しかし今回、バイクで目標速度29km/hを維持するために無理に出力を上げることはせず、平均速度28.0km/h、平均パワー148Wでバイクを終了した。その後、ランでは目標6分00秒/kmを上回る平均ペースで42.2kmを走行できた。

このことから少なくとも今回については、バイク単体のタイムを追求するよりも、ラン開始時に走力を残すことを優先したペース配分が、レース全体をまとめるうえで有効に機能した可能性がある。

4.7.3 練習量とレース技術

2019年、2023年、2026年を比較すると、練習量と競技結果は単純な比例関係にはなっていない。

特に2026年はバイクおよびランの年間練習距離が2023年の約4割まで減少していたにもかかわらず、2019年のようなランでの大幅な失速は発生しなかった。

この結果から「ロングディスタンスでは練習量が少なくても問題ない」と結論づけることはできない。絶対的な持久力や競技能力を向上させるためには、継続的なトレーニングが重要である。

一方、3回の佐渡出場を通して、ペース配分、補給、身体冷却、機材選択、コースへの対応等について経験を蓄積してきた。

これらを総合すると、絶対的な競技能力を高めることと、保有する競技能力をフィニッシュまで適切に配分することは、ロングディスタンスにおける別の要素として考える必要がある。

筆者自身については、後者に相当する「レース技術」が過去2大会から改善したことが、今回の結果をまとめることができた要因の一つと考える。

次回は今回のレース運用を維持しながらトレーニング量を増加させた場合に、バイクおよびランのパフォーマンスがどのように変化するかを確認したい。

2023年と2026年における練習量および競技データの比較
図9 2023年と2026年における練習量および競技データの比較 ※Swimの2026年練習距離は未記録分を含むため参考値。

 

5.大会期間中の動き

今回の大会では9月4日に佐渡へ移動し、9月7日に帰宅する3泊4日の行程とした。

大会期間中の実際の行動を以下に示す。当初の計画から変更した箇所もあるため、次回参加時の参考として実績時刻を記録する。

5.1 9月4日(金) 移動日

表7 9月4日の実績行程

時刻 行動
8:30 自宅を出発。自家用車で新潟へ移動
時刻不明 磐梯山SAで休憩
昼頃 新潟市内の魚べいで昼食
14:30 新潟港カーフェリーターミナル到着
14:30~15:30 乗船までの時間を利用して朱鷺メッセ周辺を散策
16:05 新潟港発、両津港行きカーフェリー乗船
時刻不明 両津港到着。フェリーは定刻どおり運航
到着後 自家用車でホテル万長へ移動。両津港から約1時間
19:30 ホテル万長到着
19:45 夕食

当初は新潟市内での観光やスーパー等での買い物も検討していたが、実際には実施しなかった。新潟港には14:30に到着できたため、乗船前に朱鷺メッセ周辺を散策する時間を確保できた。

 

5.2 9月5日(土) 大会前日

表8 9月5日の実績行程

時刻 行動
6:00 起床
6:30 選手のみ競技前調整を開始。バイク数km+ウォーキング数kmを実施。センサ類および機材の動作確認を実施し、試泳は行わず
7:30 ホテル万長で家族と朝食
10:00 家族で北沢浮遊選鉱場跡を観光
10:30 史跡 佐渡金銀山を観光
12:30 アミューズメント佐渡付近のラーメン店で昼食
13:30 トキの森公園を観光
~15:45 義母とラン応援場所、路線バス乗り場および時刻を確認。あわせてバイク預託を実施
15:45 バイク預託完了
16:00頃 家族全員が自家用車に合流
16:00~ 選手登録、競技説明会、GPS端末受け取り。妻・娘・義母は先にホテル万長へ移動
17:30 アストロマンバスで会場を出発
18:00頃 ホテル万長到着。家族で夕食
20:00頃 選手就寝
20:00前~ 妻たちはホテル万長のサービスを利用し、夜の北沢浮遊選鉱場跡ツアーへ参加

大会前日は朝の競技前調整のみ単独で実施し、その後は昼食まで家族と行動した。午後から競技準備と家族の行動を分離することで、観光時間を確保しながら選手登録、バイク預託等を完了した。

 

5.3 9月6日(日) 大会当日

表9 9月6日の実績行程

時刻 選手 家族
2:00 起床
2:30 ホテル万長で朝食
3:57 アストロマンバスで大会会場へ移動
スタート前 支給されたアミノバイタル錠剤を水で摂取
6:30 レーススタート。スイム短縮対応により予定から30分順延
8:00頃 バイクでホテル万長前を通過 ホテル万長前でバイク応援
午前~ バイク競技 尖閣湾揚島遊園を観光
時刻不明 バイク競技 自家用車で移動。一部区間でバイク競技者と並走
午後 ラン競技 アミューズメント佐渡に駐車し、ランコースで複数回応援
16:00頃 ラン競技 最後のラン応援。娘・義母は路線バスでホテルへ移動し、妻は会場周辺に残る
18:14頃 フィニッシュ(11時間44分01秒) 妻は会場周辺にいたが、フィニッシュ地点への移動が間に合わず
18:14~ フィニッシュ後、バイクを回収。アミューズメント佐渡までゆっくり自走
18:45頃 アミューズメント佐渡で自転車を自家用車へ積載完了。ホテルへ移動 妻と合流してホテルへ
19:15頃 家族で夕食。競技後は食欲が乏しく、食事量は少なかった 家族で夕食
~22:00頃 レース用品等の片付け
22:00頃 就寝

競技者と家族が終日同一行動を取るのではなく、家族は観光を行いながらバイクおよびランの応援を実施した。家族同行時の行動計画については4.4項に示した。

 

5.4 9月7日(月) 帰宅日

表10 9月7日の実績行程

 

時刻 行動
3:30 起床
4:00 ホテル万長を出発し、両津港へ移動
5:30 両津港発、新潟港行きカーフェリー乗船
8:00頃 新潟港到着
8:00~8:30 新潟港でお土産を購入
8:30 新潟港を出発し、マリンピア日本海へ移動
9:00頃 マリンピア日本海到着
9:00~ 館内見学、イルカショー鑑賞および軽食
12:00 マリンピア日本海近くのジェラート店へ移動
12:50 イオン新潟青山店へ移動。「みかづき」で新潟名物のイタリアンを食べる。妻は娘の昼寝に対応
~13:15 イオンで帰路用のパン、コーヒー等を購入
13:15 自宅へ向けて出発
時刻不明 磐梯山SAで休憩
時刻不明 猪苗代を越えた付近のPAで運転を筆者から義母へ交代
18:00頃 自宅到着

帰宅日は早朝のカーフェリーを利用したため、新潟港到着後に半日程度の観光時間を確保できた。マリンピア日本海を中心に観光した後、13:15に新潟を出発し、18:00頃に帰宅した。

6.競技者持ち物

今回の大会で実際に準備した競技用品について、使用状況および次回参加時の改善点を含めて整理する。補給品については4.7.1項に記載しているため、本項では詳細を省略する。

6.1 スイム用品

表11 スイム用品

物品 2026年大会での使用状況 次回
ウェットスーツ 2014年から使用。複数の亀裂が発生していたが今回も使用 更新
度付きゴーグル 2014年から継続使用 状態を確認して判断
耳栓 使用 継続
スイムキャップ 大会支給品を使用 大会支給品を使用

ウェットスーツについては4.6項で考察したとおり、今回の大会を最後に廃棄した。次回のロングディスタンス出場時には更新する。

また、度付きゴーグルについても2014年から使用している。今回の大会では問題なく使用できたものの、ウェットスーツと同様に長期間使用しているため、次回大会までにレンズ、ストラップおよびシール部の状態を確認する。

6.2 バイク用品

表12 バイク用品

物品 2026年大会での使用状況 次回
GIANT TCR PRO 0 DISC DHバーなしで使用 継続を基本に検討
Edge 840 Solar サイクルコンピュータとして使用 継続
TCR内蔵パワーメーター ペース管理および走行データ記録に使用 継続
OGK KABUTO FLAIR(水色) ヘルメットとして使用 状態を確認して判断
SHIMANOバイクシューズ(青) 使用 継続
PEARL IZUMI 24 レーシンググローブ バイクパートで使用 継続
スポーツソックス 特に銘柄を固定せず使用 継続
CATEYEリアライト 使用 継続
CATEYEベル 使用 継続
前照灯 装備せず 追加
TOPEAK BentoBox バイクに装着 継続
サドル後方ボトルホルダー ボトル搭載用として使用 継続
ツールボトル パンク修理用品等を収納 継続
パンク修理キット ツールボトル内に収納 継続
携帯空気入れ ツールボトル内に収納 継続

今回のバイク用品で最も明確な改善点は前照灯の追加である。佐渡のバイクコースには複数のトンネルがあり、今回の大会では前照灯を装備していなかったため、トンネル内で視界を確保しにくい場面があった。

次回参加時には、周囲からの被視認性だけでなく、自身が路面状況を確認できる前照灯を装備する。

 

6.3 ラン用品

表13 ラン用品

物品 2026年大会での使用状況 次回
ASICSランニングシューズ 使用 継続
スポーツソックス 特に銘柄を固定せず使用 継続
TRLBucket – Comp – One Hundred SL 日除けおよび風対策として使用 継続
JINS調光眼鏡 使用 継続
A-63眼鏡固定バンド(青) 眼鏡のずれ防止に使用 継続
氷嚢 持参せず 追加候補

RLBucket – Comp – One Hundred SLおよび眼鏡固定バンドについては4.3項で記載したとおり、今回初めて実戦で使用し、有効であった。

一方、冷却用品として氷嚢は使用しなかった。エイドステーションで氷を入手できる条件であれば、炎天下のランにおける冷却手段として活用できる可能性があるため、次回の追加候補とする。

6.4 トランジション・その他用品

表14 トランジション・その他用品

物品 2026年大会での使用状況 次回
ForeAthlete 945 GPS記録および手首心拍計測に使用 継続または更新時に再検討
トライウェア 全競技を通して使用 継続
レースベルト 使用 継続
タオル 主に脚を拭くために使用 継続
靴べら トランジションエリアへ持参。シューズ着用時に有用 継続
ワセリン 持参・使用 継続
ワセリン塗布用ビニール袋 塗布時に使用 継続
ポケットティッシュ 持参 継続
ハンカチ 持参 継続
安全ピン 持参を忘れた 追加
絆創膏 持参せず 追加候補
フロアポンプ トランジションエリアへ持参したが、場所を取り邪魔になった 持ち込まない
携帯空気入れ バイク側に携行 フロアポンプの代替として使用
日焼け止め 持参せず。競技後にかなり日焼けした 追加
結婚指輪 競技直前に外し、トランジションエリア内で保管 ホテルで事前に外して保管
スマートフォン 競技中は携行せず 同様で可
下着・Tシャツ・長ズボン レース後の着替えとして準備したが使用せず 移動方法に応じて判断
座布団 競技ウェアのまま自家用車に乗る際に使用 マイカー利用時は有用
SCICON AeroComfort レース後のバス移動に備えて準備したが使用せず 移動方法に応じて判断
BR-M8100パッドスペーサー 輪行対応用品として準備 輪行時に使用
メガネケース 持参せず。眼鏡はヘルメット内に置いて保管 必要性は低い

安全ピンを持参し忘れたため、ホテルで穴あけパンチを借り、レースナンバーに穴を開けてレースベルトの紐を通すことで対応した。結果的に競技への支障はなかったが、次回は事前にレースナンバーの固定方法を確認する。

また、フロアポンプをトランジションエリアまで持ち込んだが、競技開始後の保管を考えると荷物が増える要因となった。携帯空気入れをバイクに搭載していることから、次回はフロアポンプをトランジションエリアへ持ち込まない方向とする。

結婚指輪については競技直前に外したため、トランジションエリア内で一時的に保管することとなった。紛失防止の観点から、次回はホテル出発前に外して安全な場所へ保管する。

6.5 次回への改善事項

今回の装備を振り返ると、大部分は計画どおり準備でき、現地で競技用品を追加購入する必要もなかった。一方、実際に競技を行ったことで、次回に向けた改善点も明確になった。

追加するものは、前照灯、日焼け止め、安全ピンを基本とし、絆創膏および氷嚢も追加候補とする。特に前照灯はトンネル内の視界確保、日焼け止めは長時間の屋外競技に対する対策として次回は準備する。

更新するものとしてはウェットスーツが挙げられる。2014年から使用してきたものは今回を最後に廃棄しており、次回のロングディスタンス出場までに新しいものを準備する。

一方、削減できるものとしてフロアポンプが挙げられる。トランジションエリアでは荷物となったため、携帯空気入れで対応する。また、結婚指輪のように競技中に不要となる貴重品については、トランジションエリアへ持ち込まず、ホテル出発前に保管する。

 

7.まとめ

2026年佐渡国際トライアスロンAタイプに出場し、11時間44分01秒でフィニッシュした。今回は強風等の影響によりスイムが4kmから2kmへ短縮されているため、過去大会との総合タイムの単純比較はできない。一方、バイク187.91km、ラン42.00kmについては、過去大会と比較可能な走行データを得ることができた。

今回の大会で特徴的であったのは、大会前1年間の練習量が過去2大会と比較して大幅に減少していたことである。特にバイクおよびランの練習距離は2023年の約4割であった。それにもかかわらず、ランでは大きな失速を生じることなく、公式記録4時間06分55秒で完走することができた。

ただし、この結果から「ロングディスタンスでは練習量が少なくても問題ない」と結論付けることはできない。トレーニングは絶対的な持久力や競技能力を向上させるために必要であり、今回の練習量が十分であったとは考えていない。

一方、2019年、2023年、2026年と3回の佐渡Aタイプを経験する中で、ペース配分、補給、冷却、機材選択、コースへの対応、競技中の身体状態の把握といった「レース技術」については、過去大会より向上していたと感じる。特に今回は、バイク単体のタイムを追求せずランへの余力を確保したこと、バイクからランまで継続して補給したこと、エイドステーションを積極的に利用して冷却したことなどが、大きな失速を回避する方向に作用した可能性がある。

今回の経験から、

絶対的な競技能力を高めることと、保有する競技能力をフィニッシュまで適切に配分することは、ロングディスタンスにおける別の要素として考える必要がある。

という点を改めて認識した。

次回は今回のレース運用を維持しながら、バイクおよびランを中心に練習量そのものを増加させたい。その状態で再び佐渡Aタイプを走ることで、トレーニングによる競技能力の向上と、これまでに蓄積したレース技術を組み合わせた場合に、どのような走りができるのか確認したい。

また、今回は妻、娘、義母とともに佐渡を訪れ、家族は観光を行いながら複数回応援することができた。一方、妻は最後まで会場周辺に残っていたものの、フィニッシュ地点への移動経路を十分に確認できておらず、実際のフィニッシュを見ることはできなかった。2019年大会から残っている「家族にフィニッシュを見てもらう」という課題は、今回も持ち越しとなった。

次回の佐渡への挑戦は2年後を一つの目安としたい。競技面では今回より十分なトレーニングを積んだ状態で今回のレース技術を再現すること、運営面では家族が無理なく観光と応援を両立し、最後にフィニッシュを見られる行動計画を作ることを次の課題とする。

そして、その結果を今後アイアンマンシリーズへ挑戦するかを考える一つの判断材料としたい。

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