1 投稿概要
近年、ランニングブームに拍車がかかり全国各地でハーフマラソン、フルマラソンなどのランニングイベントが開催されている。
ランニングイベントの一部は、複数人でバトンをつないで長距離に挑むリレー形式のものが存在する。
本投稿では、実験者が実際に参加した「第三回 日立絆リレーマラソン」のレビューをするとともに、走行データ分析、リレー形式のランニングイベントについて考察を行う。
キーワード:日立、リレー、ハーフマラソン、ランニングダイナミクス、Garmin心拍計
2 大会概要
「日立絆リレーマラソン」は、日立市市民運動公園(池の川アリーナ)で開催されているランニングイベントである。
参加費2000円/人で2人以上10人以下のメンバーで出場することができ、合計20.6 [km](10区間)を走行する。
大会では、公園内外に設定された比較的フラットなコースを周回する。
一般の部、職場対抗の部、男子の部、女子の部、ファミリーの部、高校生の部、ストロングの部のカテゴリーがある。
3 実験者の走行区間と装備
実験者は4人チームの一人として参戦した。担当区間は1区、5区、9区の合計3区間である。
服装: トライアスロンウェア、ランニングタイツ、インナーシャツ、手袋
センサ類: Garmin Foreathlete 735xtj、心拍計(HRM-Tri)
4 実験結果
GarminのGPSウオッチの測定結果を下記に示す。
1回目: 3分17秒/km(2.6km走行)
2回目: 3分19秒/km(2.0km走行)
3回目: 3分18秒/km(2.0km走行)
5 考察
5.1 平均ペース
約3:16/kmペースで安定しており大きな速度変動はない。
5.2 心拍数推移
1回目の走行は、周りに乗せられるままがむしゃらに走った。しかし、心拍計の締め付けが緩かったのか、序盤の心拍がしっかり拾えていなかったようだ。また、終盤では、完全に胸の位置からずり落ち、腹の付近に巻かれた状態となり非常に走りづらかった。もちろん心拍、ランニングダイナミクスは、計測できていなかった。
2回目の走行は、前半をやや抑えめにし、後半にスパートをかける作戦とした。
3回目の走行は、初めからスパートをかけできるだけ持たせるといった作戦とした。2回目より心拍の立ち上がりがマイルドなのが図より見て取れる。
結果的に2回目と3回目の走行にタイム差はなかったので、短距離は後半型、前半型のどちらが速く走るために正解なのか謎のままである。
5.3 ランニングダイナミクス
すべての走行で右側設置時間が長いことが判明した。フルマラソンを走った際は、ほぼ50/50のバランスが保てていただけに、ショックであった。スピードを上げるとバランスのブレが測定しやすいのであろうか。実験者は、高速度域でもバランスが保てるように筋力トレーニングが必要である。
5.4 心拍ベルト
心拍ベルトがずり落ちて、一回目のデータがうまく取れなかった。
これまで、ジムでのトレッドミル、水泳、バイクトレーニング等で着用した際には、この問題は発生していなかった。今回、短距離の大会ということで、いつもより比較的高負荷な運動を行ったために、肺がいつもより激しく動き、ずり落ちたものと推定される。
2回目、3回目では、若干締め付けを強くすることで、ずり落ちる問題は解消した。
本製品を大会で使用する際は、事前に大会と同様の負荷をかけてみて調整するとよい。
5.5 リレーマラソンの意義
自分を待つ仲間がいることで、普段の練習では出せないような力を出すことができる。また、複数回走る場合、休みの時間が確保できるため、究極のインターバル練習になるといえる。ストロングの部(数人の少人数で走行)は、意識高いアスリートに特におすすめである。
6 まとめ
リレーマラソンに参加した。楽しかった。